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あずさ第一通信

薬物乱用防止講話

学校閉鎖期間になる前日 8月4日に「薬物乱用防止講話」を実施しました。
今回は日本薬科大学大学院 井上俊夫教授をお迎えし、
薬学という観点から「薬物乱用」に関してお話を伺いました。



「薬物乱用」と聞くと、覚せい剤、大麻、コカインまたはMDMA、
危険ドラックなどを思い浮かべますが、
それは「薬物乱用」のごく一部だと井上先生はいいます。

薬というものは体に良い作用をもたらすとともに悪い作用ももたらす。
だから用法・用量を守らずに薬を使用することはすべて「薬物乱用」になる、と。

そして薬の開発に関するプロセスから、薬に関する法制度を学習した上で、
覚せい剤、大麻、コカイン、MDMA、
危険ドラックなど個々の事例を紹介してもらいました。

さらに昨今、猛威を振るっている新型コロナウィルス感染症の薬の開発に関して
ドラッグリポジショニングという方法がとられていることも教えていただきました。

最後に「ゲイトウェイ ドラック」という概念を学びました。
「薬物」に手を染めた人たちが最初に手にするのはタバコやお酒だといいます。
タバコやお酒の害を確認し、先生はこう続けました。

「みなさんは未成年です。……ということはタバコもお酒も法律で禁止されています。
それを破って”ちょっとなら”(試して)もいいと考え、タバコを吸う、お酒を飲む。
その”ちょっとなら”と考える”心”が薬物に手を染める第一歩になります。
法律・ルールを守るという”心”が薬物乱用を防ぐことになります」と。

生徒が書いた感想の一部を以下に紹介します。
◆市販薬も正しく使わないとリスクがあると知って、市販薬を読むときはしっかり説明を読もうと思いました(1年次・男子)
◆市販薬に含まれる抗ヒスタミンを服用して運転するとアメリカでは罰せられる州があると聞いて驚きました。(2年次・男子)
◆市販薬の副作用としてウィスキー3杯分の酩酊状態になるものもあると聞き、びっくりしました。(1年次・女子)
◆薬の正しい使い方・飲み方について、これからお休みになるので自分で調べてみようと思いました。(1年次・女子)
◆コロナ対策として窓やドアを開けっぱなしにするのは換気以外に、ドアノブを多数の人が触ることで感染することになると知り、なるほどと思いました。(3年次・男子)
◆大麻は自生している。見つけても引っこ抜いたりしてはダメ!大麻所持になっちゃう(2年次・女子)
◆新型コロナウィルス感染症に効力のある薬が開発されたとしてもそれに甘えることなく、手洗いなど自分ができる範囲のことはしっかり努力していこうと思いました。(3年次・女子)
◆薬を開発するのに膨大なお金と16~18年という歳月がかかり、そのうち半分は安全性であるということを知りました。(3年次・女子)





ほとんどの生徒がこのようにびっしりと感想やメモを取りながら講話を聴くことができました。
また、講師の先生からも聴講態度が良いとお褒めの言葉をいただきました。
これから長期の休みに入る生徒にとって、薬」のことを知る以上に有意義な講話になったと思われます。